January(1月)- Garnet(ガーネット)
- 珪酸塩の結晶体をもつ鉱石の総称.赤いものは
果実のザクロに似ているところから、ラテン語の
ザクロ(granatum)に由来し、色は黒から無色まで
無数にあり、かつて宝石の分類は色によって決められたため、
ざくろ石の場合は、その分類定義がむずかしい。
- 1月の誕生石で、この月に生まれた者は、長寿に恵まれ、
芸術家気質で、高尚な思想をもつが、呑気である。
1日のうちでは朝の11時をさす。
- 真実、意志力、堅固、一定性、陽気などを象徴する。
- 以下の効力があるとされた。
◇成功、力、権力、憂欝をなくし、短気な人をなだめる。
◇病気や毒除け。◇色が褪せると、身の危険の合図となる。
◇友人の忠誠を確認する。◇それを盗むと災難にあう。
◇旅行中の事故を防ぐ。
- 色では赤を、花ではカーネーションにあたる。
- 胸当ての第3番目の宝石でライオン、ユダ支族を表す、R.グレーブスによると、火のように真っ赤なざくろ石は春分の日に関連がある
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February(2月)- Amethyst(アメジスト)
- この名称は・a-methu(酩酊させない)よりきている。
- 2月の誕生石で、2月生まれの人は、この宝石を身につけると、
芸術における名声、強い愛他心をもつようになるといわれる。
- この宝石が意味するものは以下の通りである
◇深い愛。
しかし男女の戯れを表すこともある。
◇幸福、富、謙譲、誠実、悔悟(紫のアメジストの場合)、貞節。
- この宝石がもたらすとされたものは、勇気、誘惑からの解放、
心の平安、瞑想の状態、幸福、楽しい夢、愛、
判断力(ヘブライ)、平和時または
戦争時の安全(エジプトではとくに後者〕、
目上の人の態度の軟化。
- 以下のものを防ぐ護符とされた。
◇どろぼう、イナゴ。
◇神経不調、伝染病、
◇酩酊、
(嫉妬深いディアナは、バッカスに愛された妖精を
アメジストに変えた。
そのとき以来バッカスの石(アメジスト)は、
人を酩酊より守るといわれる。
また、この石で作られた酒杯は、無限の飲酒を
可能にするといわれる。
- ヘブライでは、大祭司の胸当てにつけられた宝石の1つで、
ガド族Gad(あるいは、マナセ族。Manasseh=「忘れること」)を
表す。
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March(3月)- Aquamarine(アクアマリン)
- プルーないしはブルーがかった緑柱石のものをいう。
- ソ連、南北アメリカ、オーストラリアで発見される
(エメラルドはその純縁種のものである)。
- 藍玉は、健康、若さ、知性、不幸の中の希望、
不和をふせぐので連綿たる愛、といった美徳を表す
(人によっては嫉妬の石ともされる)。
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April(4月)- Diamond(ダイアモンド)
- 語源はギリシア語'adamas'=「不屈なもの」で、
ヘシオドス以来、もっとも堅い金属と宝石を表す。
- プリニウスによれば、非常にめずらしい石で、
王だけが知っているもっとも価値がある石であった。
- 不屈の信念,(王の)威厳と富,明晰さ,率直,純粋さを表し、
キリスト教徒にとっては、キリストのエンブレムであり、
不変、愛を表す。
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May(5月)- Emarald(エメラルド)
- この石をもつと、緑色のときは愛が成就し、
また幸福な家庭生活が約束され、未来を予言する力が
与えられる。
- 石をもっている人が裏切られそうになるときは、
その石が白くなる。
- この石を身につけていると呪い除けとなる。
- 目に関連しては邪眼除けになるし視力も強まる。
ネロはエメラルドの眼鏡をかけていた。
- 一般に病気にかからないよう人を守った
(エジプト人やエトルリア人がすでに使っていた)。
悪霊の力、犯されて処女を失うこと、難産などから守った。
- エメラルドは不滅の象徴で、教会で広く用いられている。
- 真の愛を表し長い受難に耐え誘惑に
決して負けない性質を表わす。
- エメラルドはサタンが天から落ちたときに
サタンの冠から落ちたとしいう伝説や、
聖杯は清純な光を放つのでエメラルドで
作られたという伝説がある。
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June(6月)- Moonstone(ムーンストーン)
- 青みを帯びた乳白色の光沢をもつ長石で、知性、
物思いに沈むことを表す。
- お守りとして以下の効力をもつとされた。
◇家庭円満をもたらし、不幸から守る。
◇記憶力を強める。◇航海の安全を守る。
◇月が満ちていろときは、愛にめぐり合うためのお守りとなり、
月が欠けていくときは、人に予知能力を授ける。
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July(7月)- Ruby(ルビー)
- 慈悲、愛、熱情、美、光、優雅、幸福、無分別などを表す。
エジプトではファラオの(ヘビの形の)笏に嵌め込まれた
ことから、威厳、(神の)力、王位を表す。
- 効能としは以下ののことがあるとされた。
◇健康をもたらす。
とくにペスト避けとなりこれに触れるとどんな毒をもつ
爬虫類でも死んでしまう。
◇尊敬、威厳、勇気、幸福、活力、平和、平穏をもたらし、
貞節を守る。
◇ブドウ酒の酔いを防ぐ。
◇色が変わったときは災害が近づいたことを、
元に戻ったときはその危険が去ったことを表す。
- 大司祭の胸当ての1番目にある宝石のサージウスかルビーは、
ルベン族を表す。
- キリスト教においては神の愛を表す。
- 「ハトの血」とも「あかりの石」Iamp‐stoneとも呼ばれる。
- インドではルビーは、石の王であり、王権、威厳、熱心、
および、力と一般に関連づけられます。
- ビルマでは、ルビーは不死身を授与すると考えられた。
特に、言い伝えでは歯か肉に固定されて人の体の一部に
なるようにされると、刀や槍や銃で傷つける事ができなく
なってしまうと言われた。
- 宝石として付けられると、ルビーは不運と病気を避けると
言われます。
- すばらしいルビーを持っている者は、一生平和に、
またどんな人とでも仲良く暮らすことができ、
自分の土地や地位が奪われたり、また家や庭が嵐で
破壊されるような災害には、けっしてあわないと
いわれていた。
- ルビーは神が万物を創造した時につくった12の石のうち
最も高貴な石であるとされ、このためこの”宝石の王”は、
神の命によってアロン(Aaron)(モーゼの兄)の首に
かけられたのである。
- ルビーに与えられている高い評価は、サンスクリット語で
ratnarajすなわち”宝石の王”とか、ratnan‡yakaすなわち
”宝石の指導者”と呼ばれていたことからもうかがうことが
できよう。
- ヒンズー教徒たちはルビーの色を、石の内部で燃える
不滅の炎によるものであると考え、この内部の火はけっして
隠すことはできないし、また、何で石を包んでも、
それを通してこの火が輝くであろう、と記載している。
この石を水中に入れると、内部の熱で水が沸騰するで
あろうと信じていた。
- ルビーは邪念を取っ去るので、それを身につける者は、
心身ともに健康になるといわれた。
また、激しい情熱が秘められていると同時に、
ルビーには情欲を制御し、しょう気を払い、
争いを和解させるカがあるとも信しられていた。
- インドの信仰には、クリシュナの神に多量のルビーを
奉納すると、権力を持った皇帝に生まれ変わり、
小さなルビーを奉納すれば王様に生まれ変わることが
できるなどの信仰があった。
- ルビーをはじめ血の色を連想させる赤色石は、
出血や炎症などの病気に効能があると思われていた。
これらの石を持っていると傷害を受けないと
信じられていたが、ビルマ人たちは、
ただ単に身につけるだけでは充分ではなく、
肉体の中へ埋め込み、その石が、いわば身体の一部に
化して初めて効果が出てくると考えていた。
こうしたやり方でルビーを身につけている者は、
槍でも刀でも銃でも、何によっても傷つけられることはないと
信じていたのである。
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August(8月)- Peridot(ペリドット)
- 「雷電」のエンブレムである。
- 幸福を象徴する。
- 以下の効能があるとされる。
◇女の裏切りを防ぎ、人間関係を改善する。
◇自制心を授ける。
◇悲哀や落胆を慰める。
透明な緑色の石で、この語は「黄金の石」という意味である。
トパーズ(topaz〕、緑柱石(beryl )などと混同された。
たとえば、旧約(『出エジプト』,『エゼキエル』)に
トパーズが出てくるが、橄欖石と読みかえた方がよかろう。
- 太陽の戦車を飾る宝石の1つ。
- 新しいエルサレムの城壁の土台を「飾る」7番目の宝石。
- 知恵を表す。
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September(9月)- Sapphire(サファイア)
- 良心、神聖な瞑想、希望、純粋さを表す。
- 以下の効能があるとされた。
◇誠実をもたらす。
◇貞節を促す。
「(しばしばバラッドに歌われるように)贈り主が浮気すると、
青白く変色するからである」
◇若気や勇む気持ちを静め、また若さと勇気を持統させる。
- 聖書によるとユダヤの大祭司の胸当てにつける宝石で、
イッサカルissachar族を表し、主の足許の敷石は
サファイアであることが、モーセによって目撃されている。
また、新しいエルサレムの門はサファイアとエメラルドで
作られるはずであるとうたわれている。
- ソロモンの(封)印とモーセの律法の2枚の石の板は、サファイアでできていると信じられていた。
- キリスト教では貞節を守るもので、聖母マリアのエンブレム。
枢機卿が身につけている宝石でもある。
- 瑠璃色のようなサファイアは、"天空の青"と"天空の真実"、
"貞節"、および、"予期"を象徴します。
- スターサファイアは、強力な"幸運護符"です。
光のその3つの光彩は、"信用"、"希望"、および、
"運命"を表現すると考えられます。
- 魂の宝石、秋の宝石、9月の誕生石であるサファイアは、
それを身につけると、ねたまれたり、しっとされたりすることが
なく、また神の恵みが得られるといわれていた。
サファイアがあると詐欺師は寄りつかず、またサファイアが
あると、どのようにかすかな託宣でも聞くことができ、
理解できると信じられていたので、占い師たちは、
他のどの石よっもサファイアを尊んだ。
- 昔の人たちは、サファイアには精神に影響を与えるカがあつ、
不貞に対するお守りになり、また敵対する者を和解させ、
捕虜にならないと考えていた。
- スリランカの人たちは、スター・サファイアを
魔よけとして尊んだ。
- モーゼの十戒はサファイアの板に刻まれたといわれているが、
Pliny によると、その板は、いま我々のいうラピスラズりで
できていたらしい。
- Rennes司教がサファイアを称賛し、これを聖職者の指輪として
用いるようになったため、サファイアの宗教的意義は、
12世紀にはいってさらに増した。
- ルビーおよびサファイアという名称は、
それぞれ赤色と青色を意味している。
ルビーはラテン語のルバー(ruber)に、サファイアは
ラテン語のサフィル(sapphirus)に、そしてsapphirusは
同じ綴りのギリシア語に由来している。
ペルシア語やヘブライ語にも類似の語があり、
定かではないが、最初の語源はサンスクリット語のようである
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October(10月)- Opal(オパール)
- 古代ではエメラルドに次ぐ宝石であった。
- 以下の効能があるとされた。希望、自信、予言力を与える。
愛の仕合せ、信仰心、やさしさを増してくれる。
思考を純化し、無垢を守る。魂をくつろがせる石で、
祈りと赦しを表す。
毒と空気感染を防ぐ。悲しみを追い払う。
失神、心臓の痛み、その地悪い疾患を防ぐ。
- OPAL(オパール)は、オーストラリアの国民の石です。
- シェイクスピアは、オパールを変わりやすさの
シンボルと見なしたが、キリスト協会は忠実、祈り、
および、宗教の熱情であるとみなしたみなした。
そして、この石は一般に不運なもの(10月の子供を除いて)で
あると思われた。
しかし、この信仰はオパールが非常に壊れやすく、
宝石商がこれらの石を使った作業を嫌った事に
起因しています。そしてこれらの言い伝えが、
人気のある神話に変わりました、
- その名は「宝石」を意味するインドの言葉に由来する。
これはオーパレッセンスのあるプレシヤス・オパール、
イエロー〜レッドのファイア・オパール、
コモン・オパールの3グループに分類される。
個々のグループによって物理的特性の差異が相当に大きい。
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November(11月)-Topaz(トパーズ)
- この石は象徴として◇友情と忠誠、誠実。
◇神の慈愛。◇熱烈な愛と穏やかさ。◇知恵を表す。
- 以下の効能があるとされた
◇太陽の加護を受けているので、とくに霊験あらたかである。
◇友情、(主義や人民に対する)忠誠心をたかめる。
◇魔法、毒、悪夢、精神錯乱を防ぐ。
◇利発さを表すところから中世の哲学者や学生が身につけた。
◇富める人に見せ、知名度を増す
- 聖書に関連するところとして、智天使Cherubim(=知恵)と
関連する。
◇大祭司の胸当ての2番目の宝石で、イスラエルの
12支族中のシメオン族を表す。
また「神の園エデンの人」は多くの宝石で身をおおっているが、
その宝石類の1つにトパーズがあげられている
(『エゼキエル』)しかしここで、「トパーズ」という訳語は
間違っているかもしれない。
ギリシア語topazionは貴橄欖石chrysoliteのことである。
グレーブスは黄色い煙水晶(怒りを表す)のことでは
ないかといっている
- 色では金(gold)、花では菊。
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December(12月)- Turquoise(ターコイス)
- 大地と水を象徴し,イシスとオシリスに捧げられる。
エジプトではイシスは「トルコ石の女神」、オシリスは
「トルコ石の神」とよばれた。
- 効能として以下のことが伝えられている
◇邪眼除けの効能があり、イランの国を表す石。
また健康増進の効があるとされる。
◇教養と上品な趣味を高める。
◇男には勇気、成功、繁栄を、女には幸福と満足をもたらす。
◇友情の絆を強め、この玉の色が青くなると愛人の不義を
告げる。また愛の女神に捧げられる。
◇ 騎手のお守り。
◇また山羊座の下に生まれた人に野心、
先見の明,持久力を与える。
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